増加する心不全
医療技術の進歩等によって、日本人の平均寿命は大きくのびましたが、高齢者の方に増えているのが心不全です。
2018年に報告された日本の疫学データでは、心不全で入院する方は毎年1万人ずつ増えています。
心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、命を縮める病気です。
上図のように、心不全は徐々に進行する病気です。
注目していただきたいのは、心不全の症状(息切れ、むくみ等)が出現するのは、ステージC、つまり病状がある程度進んでからということです。
この段階で治療を始めるよりも、心不全予備軍であるステージA、Bの段階で治療を始めることが重要です。
高血圧や糖尿病は、それがあるだけで心不全予備軍といえます。
将来の心不全を防ぐために、これらを積極的に治療することが重要です。