心不全 ー悪化するのを防ぐにはー

先日、西城秀樹さんが急性心不全で亡くなられました。63歳という若さでした。
心よりご冥福をお祈りします。
報道では、「家族で団らん中に突然いすから崩れ落ちるように倒れた」とのことです。
この内容を見る限りでは、あくまで私の推測ですが、急性心筋梗塞や極めて重症の不整脈(あるいはその両方)を突然発症し、心停止の状態に至ったのではないでしょうか。
「心不全」というのは、厳密に言うと、単独の病名というよりは、心臓の機能が低下した状態を指す概念なので、心不全を引き起こす原因となる心臓病があります。
例えば、心筋梗塞になると心臓の動きが悪くなるので、心臓の機能が低下します。
なので、心筋梗塞になった患者さんの多くは、心筋梗塞に伴う心不全にもなっているのです。
重症の心筋梗塞の場合は、突然心臓の機能が大きく低下するので、非常に重症の急性心不全となり、そのまま助からない方もいます。
心不全の原因疾患で多いのが、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)、心筋症、高血圧、弁膜症です。
これらの病気に対する治療を、普段からしっかり行うことが、心不全が急に悪化するのを予防することにつながります。