- Hajime Ito
高血圧を放置するとどうなるか?医者が血圧についてうるさく言う本当の理由。
最終更新: 2020年8月18日

健康診断等で高血圧を指摘されたり、公共施設などで血圧を測って「血圧が高い」と言われた方は多くいると思います。
血圧は上が140、下が90以上であれば高血圧です。
自宅で測った血圧であれば上が135、下が85以上で高血圧です。
(病院等で測ると一般的に緊張等によって高く出やすいので、このような基準になっています)
私が常々心配しているのは、高血圧を甘く見ている方が非常に多いということです。
「血圧は少しくらい高いほうがいい」「年齢+90までは大丈夫」「血圧の薬を飲むと認知症になると聞いた」など、いずれも患者さんからよく聞くセリフですが、全て間違っています。
花園内科の副院長は、循環器内科専門医として、数多くの心筋梗塞や心不全、不整脈の患者さんを診てきましたが、多くの患者さんが高血圧を患っていました。
また、脳出血や脳梗塞を起こす患者さんも多くは高血圧の方です。
このような病気で、亡くなられたり、寝たきりになったりする方が本当にたくさんおられました。
血圧が高いというだけは特に自覚症状はありません。
しかし、高血圧はこのような命に関わる病気のリスクを高めることが、科学的に証明されているのです。
すなわち、血圧が140/90mmHg以上の方は、そうでない方より心筋梗塞や脳出血になる確率が高いのです。
そのため、高血圧は「サイレントキラー(静かなる殺人者)」と言われます。
高血圧の治療をしっかり行うことは、健康寿命を延ばすために非常に重要です。
食事療法や、運動療法とともに、適切な薬物療法を行うことが必要です。
「薬を飲み続けるのが嫌だ」というのも、患者さんによく言われることですが、現在医療機関で使用される薬は、有効性や安全性が科学的に証明されているものばかりです。
薬よりも健康食品などを好む方もみえますが、健康食品は医薬品に課されているような厳しい有効性や安全性の検証がなされていません。
そのため、医師の処方薬をしっかり飲むことが健康寿命を延ばすためにも重要であると思います。