AIで医者が要らなくなる??
今月出版された医学雑誌に非常に興味深い論文が報告されました。
AIが画像診断で53種類の眼科疾患を特定し、その診断制度は眼科専門医と同等であったというものです( Nature Medicine )。
Googleが開発しているこのAIシステムは、わずか数秒で診断を下し、94%の正確性を誇っていたということです。
AIに関しては最近ニュースなどで耳にすることが多くなり、科学技術の進歩には本当に驚くばかりです。
現在、私達が診療を行うときに実際にAIを使用することはありませんが、Googleなどの大手IT企業は巨額の研究費を投じてAIを開発しており、近い将来、医療現場でも何らかの形でAIの利用が行われるようになると思います。
AIが医療現場で実用化されれば、医師が要らなくなってくるのではないか?という話を耳にすることがあります。
確かに、画像診断など、多くのデータから一定のパターンを見つけ出して診断する、というタイプの作業は、AIによって代替可能となる可能性は十分あると思います。
しかし、患者さんの話をしっかり聞いたり、身体を診察して診断をすることや、患者さんと相談しながら一緒に治療方針を考えたりすることはAIにはできませんし、何より病気で不安な患者さんに寄り添って安心してもらうことは、生身の人間である医師にしか出来ないと思います。
花園内科では、患者さんの不安を少しでも和らげることができるよう、温かい医療を心がけていきます。