記事の要点
・仮面高血圧とは何か?
・家庭血圧の正しい測り方をご説明します。
・危険な「モーニングサージ」を見逃さないようにしましょう。
「仮面高血圧」とは?
仮面高血圧とは、病院で測る血圧が正常でも、家で測ると高血圧になっている状態のことです。
仮面高血圧は、家庭血圧を測定しないと発見できません。
そのため、なかなか気づかれずに病状が進行してしまうことが多く、今注目を集めています。
高血圧で治療中の患者さんの約30%程度が仮面高血圧とも言われており、仮面高血圧の方はそうでない方と比べて脳卒中や心筋梗塞を起こすリスクが高くなります。
仮面高血圧は血圧が高い時間帯によって、「早朝高血圧」や「夜間高血圧」に分類されます。
仮面高血圧を見つけるために、まずは家庭血圧を測りましょう。
家庭血圧の測り方
家庭血圧を測定するときは、朝起きた後(排尿後、1-2分安静にしてから、朝食を食べたり、薬を飲む前)と、寝る前(1-2分安静にしてから)の2回測定してください。
血圧は常に変動しているため、測るたびに数値がばらつくことがあります。
そのため、原則的には2回連続で測って、その平均値を採用するとよいです。
朝と夜の家庭血圧測定を1-2週間程度続けて、記録を残しましょう。
家庭で測定した血圧では、最高血圧(収縮期血圧)が135mmHg以上、または最低血圧(拡張期血圧)が85mmHg以上あると高血圧が疑われます。(診察室で測定した場合の140mmHg以上/90mmHg以上より5mmHgずつ低い値となっています。)
週の平均がこの数値を超えるようなら病院に受診しましょう。
危険な「モーニングサージ」とは? 放置すると危険です!
一般的に、血圧は夜間に低下し、朝にかけてゆるやかに上昇する傾向があります。
そのため、朝の血圧が夜と比べて少し高いくらいで、135/85mmHg以下であれば、特に問題有りませんが、朝の血圧が大幅に上昇する「モーニングサージ」を起こしている方がいます。
また、朝だけでなく、夜間から血圧が上昇して朝まで続けて高いという方もいます。
いずれも放置すると、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなるので、適切な治療が必要です。
高血圧の治療を始めて、病院で測ると下がっていても、朝自宅で測ると非常に高い、ということも比較的よくあります。
これを見逃さないためにも、特に朝の家庭血圧を測ることは重要です。
まとめ
・仮面高血圧を見逃すと、脳卒中や心筋梗塞を起こすリスクが高くなります。
・仮面高血圧を見逃さないために、家庭血圧を測りましょう。
・特に朝の血圧が上昇する「モーニングサージ」は要注意です。医師に相談しましょう。
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