禁煙外来
現在、禁煙外来に使用する薬剤がメーカーより供給されないため、一時休止中です。
タバコはあらゆる嗜好品の中で、最も人体に有害です。
非喫煙者と比較した喫煙者の死亡率は・・・
口腔がん:3.0倍、咽頭がん:32.5倍、食道がん2.2倍、肺がん:4.5倍、クモ膜下出血:1.8倍、肺気腫:2.2倍、虚血性心疾患:1.7倍 など。
また夫が1日20本喫煙する場合、妻の肺がん死亡率は1.9倍になります。
ニコチン依存症とは?
タバコを自分の意志だけでなかなかやめられないのは理由があります。
タバコに含まれるニコチンに強い依存性があるからです。
禁煙外来では、ニコチン依存症による離脱症状を薬で緩和することによって、禁煙のサポートを行います。
健康保険を使った禁煙外来について
禁煙治療を保険診療で受ける場合、以下の項目を満たしている必要があります。
①ニコチン依存症を診断するテスト(TDS)で5点以上であること。
②1日の喫煙本数×喫煙年数=200以上(35歳以下の方はこの条件に当てはまらなくても大丈夫です)
③本人に禁煙の意志がある。
④医師から受けた禁煙治療の説明に文書により同意している。
禁煙外来で使用するお薬について
健康保険を使用した禁煙外来では、飲み薬か貼り薬を医師が選択します。
患者さんの状態によりますが、飲み薬を選択することが多いです。
飲み薬:チャンピックス(喫煙による満足感を減らすための薬剤です。)
貼り薬:ニコチネルTTS(皮膚からニコチンを吸収し、禁断症状を軽減する薬剤です。当院では院外処方となります。)
禁煙治療は12週間に5回の診療を行います。
初回 → 2回目(2週間後) → 3回目(4週間後) → 4回目(8週間後) → 5回目(12週間後)
文責: 循環器内科専門医 伊藤創